「分厚い胸板を手に入れて、Tシャツをかっこよく着こなしたい!」 そう思ってベンチプレスに励む方は多いですよね。大胸筋は、上半身の中でも最も目立ち、鍛えた成果が分かりやすい「華」のある筋肉です。
しかし、松山市で多くの患者さんを診ている僕から見ると、大胸筋を**「ただ鍛えるだけ」**なのは非常に危険です。 今回は、プロが教える大胸筋の「光と影」を真面目に解説します。
1. 大胸筋は「最強の巻き肩メーカー」
大胸筋は、胸の前面から腕の骨(上腕骨)に付いています。 この筋肉が硬く縮むと、どうなるか? 答えは、**「肩を強烈に内側へ引き込む」**のです。
いわゆる「巻き肩」の最大の原因は、この大胸筋のこわばり。 一生懸命に胸を鍛えていても、セットで背中の筋肉を動かしたり、ストレッチをしたりしなければ、どんどん猫背が加速し、見た目も健康も損なわれてしまいます。
2. 「胸の硬さ」が呼吸を浅くする
大胸筋のすぐ下には、呼吸に関係する肋骨や筋肉があります。 大胸筋がガチガチに固まってしまうと、カゴ(胸郭)が広がりにくくなり、一回一回の呼吸が浅くなります。
- 酸素不足による疲れやすさ
- 自律神経の乱れ
- 睡眠の質の低下
「最近よく眠れない」という方、実は枕のせいではなく、大胸筋が硬くて胸が閉じてしまっているだけかもしれませんよ。
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3. プロが教える「正しい鍛え方・整え方」
かっこいい胸板と、健康な体を両立させるポイントは2つだけです。
- 「鍛えた分だけ、伸ばす」 大胸筋のトレーニング(プッシュアップ等)をしたら、必ず壁を使って胸を開くストレッチをしてください。縮めるだけでなく、本来の長さをキープすることが重要です。
- 「背中」を2倍鍛える 大胸筋という「引く力」に対して、背中の「広背筋」や「僧帽筋」という「後ろに引く力」をそれ以上に鍛えましょう。これで初めて、胸が張れた美しい姿勢が完成します。
4. その筋肉は「武器」か「枷」か
正しく整えられた大胸筋は、力強く美しい「武器」になります。 しかし、放置して硬くなった大胸筋は、あなたの姿勢と健康を蝕む「枷(かせ)」になってしまいます。
「筋トレを始めてから肩こりがひどくなったw」という方、それは筋肉がついたのではなく、体が歪んだサインかもしれません。 柔道整復師の役目として、硬くなった大胸筋をしっかり解きほぐし、正しい姿勢へ戻すお手伝いをしています。


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